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フリーランスのためのAI活用確定申告:経費になるツールと計上方法 | AIクリエイターズハブ

フリーランスのためのAI活用確定申告:経費になるツールと計上方法

確定申告とAIツールの経費計上を示すビジュアル

はじめに

確定申告シーズンが近づくと、多くのフリーランスが頭を悩ませる問題があります。それは「AIツールの利用料金は経費として計上できるのか?」という疑問です。

ChatGPT Plus、Claude Pro、Midjourney、Notion AIなど、業務効率化のために月額$20前後のAIツールを複数契約している方も多いでしょう。年間にすると数万円〜十数万円の支出になりますが、これらは適切に経費計上することで節税につながります。

本記事では、フリーランス・個人事業主の方に向けて、AIツールを経費として計上する際の基本ルール、具体的な仕訳方法、注意点を詳しく解説します。確定申告を効率化するAI活用法も併せて紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

AIツールは経費になるのか?基本ルール

経費として認められる条件

税法上、経費(必要経費)として認められるには、事業に直接関連する支出である必要があります。AIツールの場合、以下の条件を満たせば経費計上が可能です:

1. 事業目的での使用
– 業務効率化のために使用している
– 収益を得るための活動に直接関連している
– 私的利用ではなく事業利用が主である

2. 合理的な説明ができる
– どのような業務で使用しているか明確に説明できる
– 支出額が事業規模に対して適正である
– 使用実態が証明できる

3. 記録と証拠の保存
– 領収書やクレジットカード明細を保管
– 利用目的を記録している
– 契約内容が明確である

個人利用との按分が必要なケース

AIツールを事業とプライベートの両方で使用している場合、按分(事業利用分のみを経費計上)が必要です:

按分比率の決め方
– 使用時間の割合(例:平日8時間業務使用、休日2時間私的使用 → 事業利用80%)
– 使用目的の割合(例:業務用記事5本、個人的な使い方2回 → 事業利用70%)
– 合理的な基準で決定し、記録を残す

記録の残し方
– 使用履歴の記録(日付、用途、時間)
– スプレッドシートやNotionでの管理
– 按分基準を書面で保管

カテゴリ別:AIツールの経費計上方法

AIツールのカテゴリ別経費計上分類図

1. AI会話サービス(ChatGPT Plus、Claude Pro等)

対象サービス
– ChatGPT Plus(月額$20)
– Claude Pro(月額$20)
– Gemini Advanced(月額$19.99)
– Perplexity Pro(月額$20)

勘定科目
– 「通信費」または「外注費」
– 企業によっては「ソフトウェア使用料」

計上例

【仕訳例】
日付: 2026/1/15
借方: 通信費 2,400円 / 貸方: 普通預金 2,400円
摘要: ChatGPT Plus 1月分(業務用記事作成)

業務用途の例
– 記事執筆・コンテンツ制作
– マーケティング文章作成
– リサーチ・情報収集
– プログラミング支援
– 翻訳・校正作業

ChatGPT PlusClaude Proは、月額$20で業務効率を大幅に向上させます。記事執筆、マーケティング、リサーチなど幅広い用途で使用できるため、フリーランスにとって必須のツールと言えるでしょう。

2. 画像生成AI(Midjourney、Adobe Firefly等)

対象サービス
– Midjourney(月額$10-60)
– Adobe Firefly(月額$22.99-89.99)
– Stable Diffusion関連サービス

勘定科目
– 「外注費」または「広告宣伝費」
– デザイン業の場合は「仕入高」も可能

計上例

【仕訳例】
日付: 2026/1/20
借方: 外注費 4,800円 / 貸方: クレジットカード 4,800円
摘要: Midjourney Standard 1月分(クライアント案件用画像制作)

業務用途の例
– クライアント向けビジュアル制作
– ブログ・SNS用画像作成
– プレゼンテーション資料
– 商品パッケージデザイン
– 広告バナー制作

3. 動画生成・編集AI(Runway、Descript等)

対象サービス
– Runway(月額$12-76)
– Descript(月額$12-24)
– CapCut Pro(月額$7.99-9.99)

勘定科目
– 「外注費」または「広告宣伝費」
– 動画制作業の場合は「仕入高」

計上例

【仕訳例】
日付: 2026/1/10
借方: 外注費 3,600円 / 貸方: 普通預金 3,600円
摘要: Descript Pro 1月分(YouTube動画編集)

4. ビジネス生産性ツール(Notion AI、Jasper等)

対象サービス
– Notion AI(月額$8-15)
– Jasper(月額$39-125)
– Copy.ai(月額$36-186)
– Grammarly Premium(月額$12-15)

勘定科目
– 「通信費」または「消耗品費」
– 「ソフトウェア使用料」

計上例

【仕訳例】
日付: 2026/1/5
借方: 通信費 1,200円 / 貸方: クレジットカード 1,200円
摘要: Notion AI 1月分(業務管理・ドキュメント作成)

Notion AIは月額$8から利用でき、タスク管理、ドキュメント作成、プロジェクト管理など、フリーランスの業務全般を効率化します。経費として計上しやすく、コストパフォーマンスも優れています。

5. クラウドサービス・API利用料

対象サービス
– OpenAI API(従量課金)
– Google Cloud AI(従量課金)
– AWS AI Services(従量課金)

勘定科目
– 「通信費」または「外注費」
– 開発業の場合は「仕入高」

計上例

【仕訳例】
日付: 2026/1/31
借方: 通信費 8,500円 / 貸方: クレジットカード 8,500円
摘要: OpenAI API 1月利用分(アプリ開発用)

6. 学習コンテンツ・教育サービス

対象サービス
– Coursera(月額$39-79)
– Udemy(買い切り$10-200)
– Pluralsight(月額$29-45)

勘定科目
– 「研修費」または「新聞図書費」
– 「教育訓練費」

計上例

【仕訳例】
日付: 2026/1/12
借方: 研修費 6,000円 / 貸方: クレジットカード 6,000円
摘要: Coursera AI講座(スキルアップ研修)

スキルアップのためのCourseraUdemyの講座費用も、業務に直結する内容であれば経費計上できます。AIツールを最大限活用するための学習投資は、長期的な事業発展につながります。

具体的な計上手順と注意点

確定申告書類への記入方法を示す図

ステップ1:支出の記録と分類

毎月の記録
1. 全てのAIツール利用料をリストアップ
2. 各ツールの使用目的を記録
3. 事業利用率を算定(按分が必要な場合)
4. 領収書・明細を保管

記録テンプレート例

【月次AIツール経費管理表】
日付: 2026/1/15
サービス名: ChatGPT Plus
金額: 2,400円
勘定科目: 通信費
事業利用率: 90%
経費計上額: 2,160円
用途: 記事執筆、リサーチ

ステップ2:勘定科目の選択

主な勘定科目と使い分け

勘定科目 適用ケース AIツール例
通信費 インターネット経由で利用するサービス ChatGPT、Claude、Perplexity
外注費 制作物を外部に委託する感覚のサービス Midjourney、Runway、Jasper
消耗品費 少額で継続的に使用するもの 月額$10以下の小規模ツール
研修費 スキルアップ・教育目的 Coursera、Udemy
ソフトウェア使用料 ソフトウェアとしての性質が強い Notion、Adobe製品
広告宣伝費 マーケティング目的で使用 コピーライティングAI

注意:どの科目を選択しても最終的な税額は変わりませんが、一度決めた科目は継続使用することが望ましいです。

ステップ3:会計ソフトへの入力

推奨会計ソフト
freee:AI機能搭載、自動仕訳が便利
マネーフォワード:銀行・クレカ連携が強力
弥生会計:シンプルで初心者向け

入力のコツ
1. クレジットカードと会計ソフトを連携
2. 自動取込で手入力を削減
3. 摘要欄に詳細な用途を記載
4. 月次で確認・修正する習慣を

ステップ4:確定申告書への記載

白色申告の場合
– 収支内訳書の「経費」欄に合計額を記載
– 勘定科目ごとに集計
– 「通信費」「外注費」等の該当項目に記入

青色申告の場合
– 青色申告決算書に詳細を記載
– 損益計算書の経費欄に計上
– 科目ごとの内訳を明確に

よくある質問と回答

Q1. 個人用と仕事用を分けていません。経費にできますか?

A. 可能ですが、按分が必要です。

合理的な基準(使用時間、用途の割合等)で事業利用分を算定し、その部分のみを経費計上します。按分比率の根拠を記録しておくことが重要です。

対策
– 使用ログを記録する
– 可能なら別アカウントで分ける
– 業務用途の証拠を残す

Q2. 年間契約と月額契約、どちらが有利ですか?

A. 税務上はどちらでも問題ありませんが、キャッシュフローに注意。

年間契約で一括払いした場合、その年度の経費として全額計上できます。ただし、短期前払費用の特例(1年以内の前払いは全額経費化可能)が適用されます。

メリット・デメリット
– 年間契約:割引がある、一括経費計上
– 月額契約:柔軟性がある、解約しやすい

Q3. 無料トライアル期間後に課金した場合は?

A. 課金開始日から経費計上できます。

無料期間中は支出がないため経費になりませんが、有料プランに移行した月から計上可能です。

Q4. 複数のAIツールを使っています。全て経費にできますか?

A. 事業に必要な範囲であれば全て可能です。

ただし、同じ用途のツールを複数契約している場合、税務調査で「本当に必要か」と問われる可能性があります。各ツールの使い分けや必要性を説明できるようにしておきましょう。

Q5. 領収書がない場合はどうすればいいですか?

A. クレジットカード明細やメール通知で代用可能です。

オンラインサービスの多くは領収書を発行しませんが、以下で代替できます:
– クレジットカード明細
– PayPal等の決済履歴
– サービスからの請求メール
– 管理画面のスクリーンショット

Q6. 確定申告でAIツール費用が否認されることはありますか?

A. 適切に計上していれば心配ありません。

以下の点に注意すれば、通常は問題になりません:
– 事業との関連性が明確
– 使用実態がある
– 金額が事業規模に対して適正
– 記録と証拠を保管している

AI活用で確定申告を効率化

AI会計ソフトの活用イメージ

確定申告作業をAIで効率化する方法

1. 領収書・レシートの自動読み取り
– freee、マネーフォワードのOCR機能
– スマホで撮影するだけで自動データ化
– 手入力の手間を大幅削減

2. 仕訳の自動提案
– AIが過去の仕訳パターンから学習
– 適切な勘定科目を自動提案
– 確認・承認するだけで完了

3. 経費の分類・整理
– AIが支出内容から自動分類
– カテゴリごとの集計が自動化
– 経費の見える化で節税対策

4. 確定申告書の自動作成
– 会計データから申告書を自動生成
– e-Tax連携でオンライン提出
– 計算ミス・記入漏れを防止

5. ChatGPTでの税務相談(基本的な質問)
– 「この支出は経費になりますか?」
– 「どの勘定科目が適切ですか?」
– 基本的な疑問を即座に解決

注意:複雑な税務判断は必ず税理士に相談してください。AIはあくまで補助ツールです。

推奨する会計ソフト

freee(フリー)
– AIによる自動仕訳が優秀
– 初心者でも使いやすいUI
– スマホアプリが充実
– 料金:月額980円〜

マネーフォワード クラウド確定申告
– 金融機関連携数が多い
– 詳細なレポート機能
– 請求書作成も可能
– 料金:月額800円〜

弥生会計 オンライン
– シンプルで分かりやすい
– サポートが充実
– 初年度無料プランあり
– 料金:年額8,000円〜

これらの会計ソフトを使えば、AIツールの経費計上だけでなく、確定申告全体を大幅に効率化できます。

節税のための追加テクニック

1. 青色申告特別控除の活用

青色申告を選択すれば、最大65万円(e-Tax利用時)または55万円の特別控除が受けられます。

必要な条件
– 複式簿記での記帳
– 貸借対照表・損益計算書の作成
– 期限内申告

メリット
– 所得税・住民税の大幅な節税
– 赤字の3年間繰越
– 家族への給与が経費に

2. 家事按分の活用

自宅で仕事をしている場合、以下も按分して経費計上可能:

経費にできる可能性があるもの
– 家賃・住宅ローン利息(事業使用分)
– 電気代・インターネット代(事業使用分)
– 携帯電話代(事業使用分)

按分比率の目安
– 専用作業スペースがある:床面積比率で算定
– 作業時間で算定:1日8時間業務/24時間 = 33%
– 合理的な基準で決定し、記録を残す

3. 小規模企業共済・iDeCoの活用

所得控除として節税しながら、将来の資金を準備:

小規模企業共済
– 月額1,000円〜70,000円
– 全額所得控除
– 退職金代わりになる

iDeCo(個人型確定拠出年金)
– 月額5,000円〜68,000円
– 全額所得控除
– 老後資金の準備

まとめ:AIツールを賢く経費計上しよう

フリーランス・個人事業主にとって、AIツールは業務効率化の必須アイテムです。適切に経費計上することで、節税効果を得ながら、さらなる投資を行うことができます。

本記事のポイント振り返り

  1. 事業目的での使用が前提
    • 業務との関連性を明確に
    • 私的利用との按分を忘れずに
  2. 適切な勘定科目を選択
    • 通信費、外注費、研修費など
    • 一貫性を持って継続使用
  3. 記録と証拠の保管
    • 領収書・明細の保管
    • 使用目的の記録
    • 按分基準の文書化
  4. 会計ソフトでの管理
    • freee、マネーフォワード等を活用
    • 自動化で作業効率アップ
    • AIで確定申告も効率化
  5. 不安な場合は専門家に相談
    • 複雑な判断は税理士へ
    • 事前相談で安心確保

確定申告は面倒に感じるかもしれませんが、AIツールを活用すれば大幅に効率化できます。正しく経費計上して、節税効果を最大限に活かしましょう。


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免責事項

本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、税務アドバイスではありません。個別の税務判断については、必ず税理士等の専門家にご相談ください。税制は変更される可能性がありますので、最新の情報は国税庁ホームページ等でご確認ください。

参考リソース

  • 国税庁「確定申告特集」
  • 国税庁「タックスアンサー」
  • 中小企業庁「小規模企業共済」
  • 日本税理士会連合会

本記事は2026年1月時点の税制に基づいて作成されています。