【ChatGPT深掘り①】基本設定から始める:GPT-4o・GPT-4の使い分けと最適化
はじめに
ChatGPTを使い始めたものの、「なんとなく使っている」という方は多いのではないでしょうか。GPT-4oとGPT-4の違いがよくわからない、設定をいじったことがない、もっと効率的に使いたいけど方法がわからない。そんな声をよく耳にします。
本記事から始まる「ChatGPT深掘りシリーズ」では、4回にわたってChatGPTを徹底的に使いこなすための知識とテクニックをお伝えします。
第1回となる今回は、ChatGPTの基本設定とモデルの使い分けに焦点を当てます。この記事を読み終える頃には、自分の用途に最適な設定でChatGPTを活用できるようになっているはずです。
ChatGPTの料金プランとモデル一覧
まずは、2026年1月現在のChatGPTの料金プランと利用可能なモデルを整理しましょう。
料金プラン比較
| プラン | 月額料金 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Free | 無料 | GPT-4o mini利用可、機能制限あり |
| Plus | $20 | GPT-4o・GPT-4利用可、DALL-E、高度な音声モード |
| Team | $25/人 | チーム向け、管理機能、データ学習なし |
| Enterprise | 要問合せ | 大企業向け、無制限利用、セキュリティ強化 |
料金は変動する可能性があります。最新の価格はChatGPT公式サイトでご確認ください。
利用可能なモデル
ChatGPTでは複数のAIモデルを切り替えて利用できます。2026年1月現在、主に以下のモデルが提供されています。
GPT-4o(ジーピーティー・フォー・オー)は、現在のフラグシップモデルです。「o」は「omni(オムニ)」の略で、テキスト・画像・音声をシームレスに処理できるマルチモーダル性能を持ちます。応答速度が速く、日常的な利用に最適です。
GPT-4o miniは、GPT-4oの軽量版です。無料プランでも利用でき、シンプルなタスクには十分な性能を発揮します。応答速度が最も速いため、素早いやり取りに向いています。
GPT-4は、従来からの高性能モデルです。複雑な推論や長文の処理において、安定した品質を提供します。GPT-4oと比較すると応答速度は遅めですが、特定のタスクでは依然として優れた結果を出すことがあります。
o1シリーズは、複雑な推論に特化したモデルです。数学的問題、論理的分析、コーディングなど、深い思考を要するタスクに適しています。応答に時間がかかりますが、その分、より正確で論理的な回答を生成します。
GPT-4oとGPT-4の使い分け
「どのモデルを使えばいいの?」という疑問に答えるため、具体的な使い分けの指針をお伝えします。
GPT-4oを選ぶべきシーン
GPT-4oは以下のような場面で最適です。
日常的な対話や質問応答では、GPT-4oの高速なレスポンスが快適です。ちょっとした調べもの、アイデア出し、文章の添削など、頻繁にやり取りするタスクに向いています。
画像を含む作業では、GPT-4oのマルチモーダル機能が活きます。画像をアップロードして内容を説明してもらう、画像内のテキストを読み取る、写真に基づいたアドバイスをもらうといった用途に最適です。
音声モードの利用もGPT-4oの強みです。音声で会話しながらAIアシスタントとして活用したい場合は、GPT-4oを選びましょう。
リアルタイム性が求められる作業、例えばブレインストーミングや壁打ち相手としての利用では、応答速度の速さが重要になります。
GPT-4を選ぶべきシーン
一方、GPT-4が適している場面もあります。
長文の分析・要約では、GPT-4の安定した処理能力が効果を発揮することがあります。大量のテキストを読み込んで整理するタスクでは、GPT-4を試してみる価値があります。
複雑な文章作成、例えば論文調の文章、法的文書の草案、技術文書などでは、GPT-4の方が適切な表現を選ぶ傾向があるという報告もあります。
以前のプロンプトとの互換性を重視する場合も、GPT-4が選択肢になります。過去に作成したプロンプトがGPT-4向けに最適化されている場合、そのまま使い続ける方が良い結果を得られることがあります。
o1シリーズを選ぶべきシーン
o1シリーズは特殊な用途に特化しています。
数学的・論理的問題、例えば複雑な計算、証明、パズルの解答などには、o1シリーズの深い推論能力が適しています。
高度なコーディングタスク、特にアルゴリズムの設計やバグの特定など、論理的思考を要するプログラミング作業では優れた成果を出します。
段階的な分析が必要な問題、複数の要素を考慮して最適解を導く必要がある場合にも、o1シリーズは有効です。
ただし、o1シリーズは応答に時間がかかるため、素早いやり取りには向きません。「考える時間をかけてでも正確な答えがほしい」場合に選択しましょう。
ChatGPTの基本設定を最適化する
ChatGPTをより効果的に使うために、設定画面で調整できる項目を見ていきましょう。
カスタム指示(Custom Instructions)の設定
カスタム指示は、ChatGPTにあなた自身の情報や好みの回答スタイルを事前に伝えておく機能です。毎回同じ説明をする手間が省け、より的確な回答を得られます。
設定画面から「カスタム指示」を開くと、2つの入力欄があります。
「あなたについて教えてください」欄には、あなたの職業、専門分野、目的などを記入します。
記入例:
私はWebマーケティング会社で働く30代の会社員です。
主にコンテンツマーケティングとSEOを担当しています。
副業でブログ運営もしており、AI関連の情報を発信しています。
日本在住で、日本語でのコミュニケーションを希望します。
「ChatGPTにどのように回答してほしいですか」欄には、回答のスタイルや形式の好みを記入します。
記入例:
・簡潔で実用的な回答を好みます
・専門用語を使う場合は簡単な説明を添えてください
・長い回答の場合は見出しや箇条書きで構造化してください
・必要に応じて具体例を挙げてください
・不確かな情報は「推測ですが」など断りを入れてください
カスタム指示を設定することで、毎回の会話がよりスムーズになります。自分の状況に合わせて調整してみてください。
メモリ機能の活用
ChatGPT Plusでは「メモリ」機能が利用できます。これは、過去の会話から重要な情報をChatGPTが記憶し、今後の会話に活かす機能です。
例えば、「私の名前は田中です」と伝えれば、以降の会話でChatGPTがあなたの名前を覚えています。プロジェクトの進捗、好みの書き方、よく使うツールなども記憶させることができます。
メモリ機能の設定は「設定」→「パーソナライゼーション」→「メモリ」から確認・管理できます。記憶された内容を確認したり、特定の記憶を削除したりすることも可能です。
プライバシーが気になる場合は、メモリ機能をオフにすることもできます。また、一時的にメモリを無効にしたい場合は「一時チャット」機能を使うと、その会話内容は記憶されません。
データコントロールの確認
ChatGPTに入力したデータがどのように扱われるかは、多くのユーザーが気になるポイントです。
「設定」→「データコントロール」から、以下の項目を確認・変更できます。
「モデル改善に使用」をオフにすると、あなたの会話内容がAIの学習に使用されなくなります。業務で機密情報を扱う可能性がある場合は、オフにしておくことをおすすめします。
「チャット履歴」をオフにすると、会話が保存されなくなります。セキュリティを重視する場合に有効ですが、過去の会話を参照できなくなる点に注意してください。
効率的な使い方のコツ
基本設定を整えたら、次は日常的な使い方を効率化するコツを見ていきましょう。
新規チャットの使い分け
ChatGPTでは、話題ごとに新しいチャットを作成することをおすすめします。
1つのチャットで複数の話題を扱うと、文脈が混乱して回答の質が下がることがあります。また、後から特定の会話を探すのも難しくなります。
効果的な使い分けの例として、「プロジェクトA関連」「ブログ記事作成」「英語学習」「日常の質問」といった形で、用途別にチャットを分けて管理すると便利です。
チャット履歴は左サイドバーから確認でき、タイトルをクリックして編集することもできます。わかりやすいタイトルをつけておくと、後から探しやすくなります。
再生成とバリエーション
ChatGPTの回答が期待と異なる場合、いくつかの対処法があります。
再生成機能(回答下部の矢印アイコン)を使うと、同じ質問に対して別の回答を生成してもらえます。複数のバリエーションを比較して、最も良いものを選ぶことができます。
追加の指示を出すことも効果的です。「もっと具体的に」「箇条書きで」「初心者向けに」といった指示を追加すると、望む方向に回答を調整できます。
プロンプトの修正も重要です。期待する回答が得られない場合、質問の仕方自体を見直してみましょう。より具体的な情報を含める、出力形式を指定する、例を示すなどの工夫が効果的です。
キーボードショートカット
PCでChatGPTを使う場合、キーボードショートカットを覚えると操作が格段に速くなります。
主なショートカットとして、Ctrl + Shift + Oで新規チャットを作成、Ctrl + Shift + Cで最後の回答をコピー、Ctrl + /でショートカット一覧を表示できます。
また、入力欄でShift + Enterを押すと、送信せずに改行できます。長いプロンプトを入力する際に便利です。
ChatGPT Plus への移行判断
無料版を使っている方に向けて、Plus(月額$20)への移行を検討すべきタイミングをお伝えします。
Plusを検討すべき状況
以下のような状況に当てはまる場合は、Plusへの移行を検討する価値があります。
利用頻度が高い場合、無料版の制限に頻繁に達するようであれば、Plusの価値を感じやすいでしょう。制限を気にせず使えるストレスフリーな環境は、生産性向上に直結します。
GPT-4oの高度な機能を使いたい場合も、Plusが必要です。画像認識、音声モード、DALL-E 3による画像生成など、Plusでしか利用できない機能があります。
業務や副業で本格的に活用したい場合、月額$20は十分にペイする投資となることが多いです。1日あたり約$0.67で、仕事の効率が上がるのであれば、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。
GPTsやカスタムGPTを活用したい場合も、Plusが必要です。特定の用途に特化したカスタムAIを作成したり、他のユーザーが作成したGPTsを利用したりできます。
無料版で十分な状況
一方、以下のような場合は無料版でも十分です。
利用頻度が低い場合、週に数回程度の利用であれば、無料版の制限内で収まることが多いでしょう。
シンプルな用途のみの場合、ちょっとした調べものや文章の添削程度であれば、GPT-4o miniでも十分な品質の回答が得られます。
まだ試用段階の場合、ChatGPTを使い始めたばかりで、どのくらい活用できるかわからない段階では、まず無料版で十分に試してから判断しても遅くありません。
よくあるトラブルと対処法
ChatGPTを使っていて遭遇しやすいトラブルと、その対処法を紹介します。
回答が途中で切れる
長い回答を生成中に、途中で止まってしまうことがあります。この場合は「続けて」と入力するだけで、続きを生成してもらえます。
頻繁に発生する場合は、回答を分割するよう依頼する(「まず〇〇について説明して」など)と改善することがあります。
回答の質が安定しない
同じような質問でも、回答の質にばらつきがあると感じることがあります。これはLLMの特性上、ある程度は避けられません。
対策としては、プロンプトをより具体的にする、カスタム指示を活用する、複数回生成して比較するといった方法が有効です。
「理解できません」と言われる
質問が曖昧だったり、文脈が不足していたりすると、ChatGPTが適切に理解できないことがあります。
質問を言い換える、背景情報を追加する、具体例を示すなどの工夫で改善できます。
回答が古い情報に基づいている
ChatGPTは学習データのカットオフ日以降の情報を持っていません。最新情報が必要な場合は、「Web検索」機能を有効にして利用するか、Perplexityなどの検索特化AIを併用することをおすすめします。
次回予告:プロンプトエンジニアリング実践
今回は、ChatGPTの基本設定とモデルの使い分けについて解説しました。これらの基礎を押さえておくことで、今後の活用がよりスムーズになります。
次回の「ChatGPT深掘り②」では、プロンプトエンジニアリングの実践テクニックを詳しく解説します。効果的な指示の出し方、複雑なタスクの分解方法、一貫した品質を得るためのテンプレート作成など、ChatGPTの真価を引き出すテクニックをお伝えします。
まとめ
本記事では、ChatGPTの基本設定とモデルの使い分けについて解説しました。
重要なポイントを振り返ると、GPT-4oは日常利用やマルチモーダルタスクに最適で、GPT-4は長文処理や複雑な文章作成に適しています。o1シリーズは複雑な推論タスクに特化しており、用途に応じて使い分けることが大切です。
カスタム指示を設定することで、毎回の会話がスムーズになり、より的確な回答を得られます。メモリ機能やデータコントロールの設定も確認しておきましょう。
ChatGPTを「なんとなく使う」から「戦略的に使いこなす」へ。この記事がその第一歩となれば幸いです。
ChatGPT深掘りシリーズ
– 第1回(本記事):基本設定から始める:GPT-4o・GPT-4の使い分けと最適化
– 第2回(1/12予定):プロンプトエンジニアリング実践:効果的な指示の出し方
– 第3回(1/18予定):GPTsとカスタム指示:自分専用AIアシスタントの作り方
– 第4回(1/23予定):API活用入門:開発者でなくても使える自動化テクニック
関連記事:
– 【AI入門①】生成AIとは?ChatGPT・Claude・Geminiの違いを初心者向けに解説
– 【2026年1月最新】ChatGPT Plus・Claude Pro・Gemini Advanced料金・機能比較
– プロンプトエンジニアリングのベストプラクティス2025:業界別テクニック集
本記事の情報は2026年1月時点のものです。機能や料金は変更される可能性がありますので、最新情報はOpenAI公式サイトでご確認ください。